公立入試まで1週間

オレンジのつぶやき

・・・業務に関するフランクな話題や感じたこと

用事があり学習塾を訪ねました。
ホワイトボードに「公立入試まで1週間」。
何年も前のこの時期のことを思い出しました。
家庭児童相談業務で,適切とは言い難い養育環境の子どもにかかわりました。
本人と面談するうちに,家庭での生活の様子や自分の気持ちを積極的に話すようになりました。
話からすると親からの強い支配の中で日々の生活が送られていました。
親の目を窺いながらの食事,きょうだい間差別,頻回な暴力。
親も面談で隠さずにそのことを話してくれました。
親族とも面談する一方で,子どもにエンパワーすることを心がけました。
高校の受験校選択でも,本人の希望はことごとく蔑ろにされました。
もちろん将来のことを考え,親が子どもの希望を受け入れにくいことはよくあることです。
けれども,そうではなく親の考えを通すことが目的のように感じられました。
その子は,意志を貫き希望する先を受験,合格しました。
その後,親も子どもと適当な距離を取りかかわり方を変化させてくれました。
私の話に耳を傾けてくださったことをありがたく思いました。
3年後,「高校を卒業し就職先が決まりました」と親族の方から朗報の電話をいただきました。
このお宅のキーマンはお祖母ちゃんでした。