水仙

オレンジのつぶやき

・・・業務に関するフランクな話題や感じたこと

通勤の道端に黄色の水仙が群れて咲いていました。
菜の花より濃い色で存在感を発していました。
思わず目をやる一方で,水仙は私にとって忘れがたい花でもあり,ある光景が思い出されました。
8年ほど前,被災地に出向いた際に福島県にも向かいました。
当時の同県・浜通りは交通規制がとても多い地域でした。
特に国道を南北に進むのは困難で,行く先々で進路変更を余儀なくされました。
理由はお伝えするまでもありません。
車を進めていくと,通行はできるけれども住むことができない地域を通りました。
家屋等の被害は全くありません。
一見すると人の姿があまりない田舎という感じでした。
違うのは,カーテンや雨戸が閉じられ,敷地の入口が横にした梯子でふさがれている家々。
人はおろか犬や猫も歩いていない集落。
昼なのに寝静まったように動きが感じられない世界でした。
津波被害に遭った場所とは違う迫りくるものを感じました。
でも,道路わきには水仙が何事もなかったように,いつもの年と同じように咲いていました。
その違和感は忘れることができません。